産後の尿もれと骨盤底のゆるみ
くしゃみをすると少しもれる。抱っこして立ち上がるときに不安になる。下腹部が夕方になると重い。産後によくあることですが、「よくあること」と「そのままでいいこと」は違います。多くは手術なしで改善します。バンコクで子育て中の日本人女性 からよく伺うご相談を、日本語でまとめました。
なぜ産後に起こるのか
妊娠中は赤ちゃんの重みが骨盤底に長期間かかり続け、分娩ではその組織が直接引き伸ばされます。加えて産後、とくに授乳期はエストロゲンが低下し、腟や尿道まわりの組織が薄く、弾力の少ない状態になります。この三つが重なるため、産後の尿もれはとても一般的です。
起こりやすくなる要因:複数回の出産・大きめの赤ちゃん・分娩第2期が長かった・吸引や鉗子を使った分娩・会陰の大きな裂傷。さらに、慢性の咳、便秘といきみ、重い物を持つ習慣など、腹圧を繰り返し高めるものは回復を妨げます。
いつまで様子を見ていいか
目安は産後3か月です。それを過ぎても尿もれやゆるみの感覚が続く場合、自然回復を待つより評価を受けたほうが結果が良いことが分かっています。骨盤底は最初の6か月である程度回復しますが、不完全なまま固定してしまうことが少なくありません。
「二人目を考えているから、それまで待つ」という方が多くいらっしゃいます。しかし骨盤底の状態は次の妊娠の前に整えておくほうが有利で、待つ理由にはなりません。
今日から始められること
正しい骨盤底筋トレーニング。尿を我慢するように締めて5秒キープ、5秒休む。10回を1セット、1日3セット。このときお腹・お尻・太ももは力を抜いたままにします。ここが最も間違えやすい点です。
咳やくしゃみの直前に1回すばやく締める習慣をつけると、その場で効果を感じる方が多くいます。抱っこして立ち上がるときも同じです。息を止めていきむのではなく、力を入れる瞬間に息を吐いてください。
同時に便秘を治すこと。いきみは骨盤底にとって毎日の負荷です。水分と食物繊維、必要なら医師に相談を。効果の判断には最低3か月見てください。数日では変わりません。
よくある間違い
締めることだけを練習して、ゆるめる練習をしない。骨盤底が常に緊張した状態になると、かえって尿が出しにくくなったり、性交痛が出たりします。締めた後は必ず完全にゆるめてください。
トイレを我慢する練習をする・逆に念のため行く。どちらも膀胱の働きを乱します。また、尿もれを減らそうとして水分を減らすのは逆効果です。濃い尿は膀胱を刺激します。
腹筋運動から再開する。骨盤底が回復していない段階での強い腹筋運動は、腹圧を下に逃がして症状を悪化させることがあります。順番があります。
受診の目安
次のいずれかがあれば、自己流を続けずに一度診てもらってください。
・正しい方法で3か月続けても改善しない
・毎日パッドが必要
・腟の入口に何かが下がってくる感じ、または触れる膨らみがある
・排尿時に痛みや灼熱感、血が混じる
・性交時に痛みがある
・便やガスが我慢できないことがある
・夕方になると下腹部の重さが強くなる
受診の流れ・アクセス
初診では問診、必要に応じた診察、そして選択肢のご説明を行います。まず評価、それから選択肢という順番で、その場で何かを決めていただく必要はありません。費用は診察料1,500〜3,000バーツ(症状の複雑さにより異なります)+クリニックサービス料300バーツで、治療費は評価後に別途お見積りします。
言語について。診察室での問診は英語またはタイ語で行います。LINEでのお問い合わせには日本語で対応しており、当日の通訳が必要な場合は事前にご相談いただければ手配いたします。症状を日本語で書いてお持ちいただくと、診察がスムーズです。
アクセス。BTSプロンポン駅直結、EMSPHERE内 EM Tower 8階。プロンポン・トンロー・エカマイ・アソークからお越しの方が多く、ベビーカーでもそのまま上がれます。お子様連れ、ご家族の同伴も問題ありません。年中無休 10:00〜19:00。
まずは日本語でご相談ください
症状を文章で送っていただくだけで大丈夫です。いつから、どんなときに、どのくらいの頻度か——それだけで多くのことが分かります。診察料は1,500〜3,000バーツ+サービス料300バーツ、治療費は評価後に別途ご案内します。
このページは一般的な健康情報であり、診断や治療の代わりになるものではありません。効果には個人差があります。出血が止まらない、強い痛みがある、発熱を伴う場合は、予約をお待ちにならずに受診してください。