どの症状でお困りですか?
尿もれ、夜中のトイレ、産後の変化、更年期の不調——どれも「よくあること」ですが、我慢し続けるものではありません。多くは手術なしで治療できます。バンコクで暮らす日本人女性から実際によく伺う症状を、日本語でまとめました。
くしゃみ・咳・笑ったときに尿がもれる
よくあることですが、正常ではなく、年齢のせいと諦めるものでもありません。これは腹圧性尿失禁——お腹に力が入った瞬間、骨盤底筋が尿道を十分に閉じられなくなる状態です。出産、更年期のエストロゲン低下、体重増加、慢性の咳や便秘が主な背景で、多くの場合、正しいトレーニングを約3か月続けることで手術なしに大きく改善します。
すぐできる対策:咳やくしゃみが出る直前に、骨盤底をキュッと締める「ザ・ナック」という習慣。それだけで直後のもれが減る方が多くいます。
毎日パッドが必要、もれが悪化している、排尿時の痛みや血尿がある、3か月正しく続けても変わらない——この場合は受診をおすすめします。手術の前に、磁気刺激など切らない選択肢がまだ複数あります。
夜中に2〜3回、トイレに起きる
夜間に2回以上排尿で起きるのは夜間頻尿という治療可能な状態です。膀胱の筋肉が過敏になっている、骨盤底が弱くなっている、更年期でホルモンが変化している、あるいは日中に脚にたまった水分が横になった途端に血流へ戻り、夜間の尿量を増やしている——女性ではこの4つが主な原因です。
今夜からできること:就寝2時間前から飲み物を控える、午後遅く以降のカフェインをやめる、夕方に30分脚を高くして休む、寝る直前に必ず排尿する。
毎晩2回以上起きる、間に合わずもれる、足首がむくむ、排尿時に痛みや血が混じる場合は受診を。睡眠の分断は血圧や体重、気分に思った以上に影響します。
トイレが近い・急にがまんできなくなる
1日8回を超える排尿や、突然の強い尿意は過活動膀胱のサインです。配管の故障ではなく膀胱の筋肉の「クセ」の問題なので、膀胱トレーニング(トイレの間隔を15分ずつ延ばす)と骨盤底筋の訓練で、6〜12週間で改善する方が大半です。「念のため」のトイレは膀胱の容量を逆に小さくしてしまうため、やめることが治療の一部です。
悪化させやすいもの:カフェイン、炭酸飲料、アルコール、「念のため」の排尿習慣。
間に合わずもれてしまう、排尿時の痛みや血尿がある、仕事や睡眠に支障が出ている場合は受診をおすすめします。
何かが下がってくる感じ・夕方になると重い
夕方に強くなる重だるさや、何かが降りてくる感覚は骨盤臓器脱の典型的なサインです。骨盤底の支えが弱まり、膀胱・子宮・腸が下がってくる状態で、ご本人が思っているよりずっと多くの女性が経験しています。軽度〜中等度であれば、手術をせずに管理できることが多くあります。
関連して起こりやすいこと:排尿や排便の出しきれない感じ、性交時の違和感。
膨らみを触れる・見える、出しきれない感覚が続く、日常生活に支障がある場合は評価を受けてください。診察は短時間で済み、どの治療が適切かはそこで決まります。
産後、自分の体が変わってしまった気がする
妊娠と分娩は骨盤底筋と腟の組織を大きく引き伸ばします。最初の6か月である程度は自然に回復しますが、回復が不完全なまま止まることが多いのが実際です。ゆるみ、感覚の変化、尿もれはいずれも治療可能で、何年も待つより早く始めるほうが結果が良いことが分かっています。
日本の1か月健診に相当する産後チェックでは、骨盤底の評価が省かれていることがよくあります。「骨盤底筋の状態を診てください」と具体的に伝えるのがおすすめです。
産後3か月を過ぎても尿もれが続く、性交痛がある、膨らみを感じる、あるいは今の状態が普通なのか知りたいだけでも——受診する理由として十分です。
腟の乾燥・性交痛が続いている
治療できますし、自然に治ることはほとんどありません。エストロゲンの低下で腟の粘膜が薄くなり潤いが減る閉経関連泌尿生殖器症候群(GSM)という状態です。第一段階は腟用保湿剤を「性交前だけでなく定期的に」使うこと。不十分なら、全身への吸収が非常に少ない局所エストロゲンや、ホルモンを使わないレーザー・高周波治療があります。
同じ粘膜が尿道も覆っているため、尿意切迫感や膀胱炎の繰り返しを伴うことがよくあります。
性交後の出血、閉経後の出血、痛みの悪化、排尿時の灼熱感がある場合は必ず受診してください。
ほてり・寝汗・眠れない——更年期がつらい
ほてりや寝汗が睡眠や仕事に支障を出しているなら、我慢する段階は過ぎています。ホルモン補充療法が向くかどうかは、症状の強さ・閉経した年齢・既往歴で個別に判断するもので、年齢だけでは決まりません。45歳より前に閉経した方は「補充」というより「本来まだあるはずのものを戻す」治療になります。
よくある誤解:乾燥用の局所(腟用)エストロゲンは全身への吸収がごくわずかで、飲み薬より制約がかなり少ない——飲めない方でも使えることが多くあります。
症状が生活に支障を出している、45歳前に閉経した、閉経後に出血があった、自分のリスクを評価してから決めたい——いずれも受診の適切な理由です。
デリケートゾーンのかゆみ・おりものの異常を繰り返す
年4回以上繰り返すなら、その都度薬局の薬で抑えるのではなく原因菌の特定が先です。カンジダ、細菌性腟症、トリコモナスは治療薬が全く異なるため、検査せずに繰り返し自己治療すると「一時的に良くなってはぶり返す」サイクルに入ります。バンコクの高温多湿は実際に悪化要因で、通気性の悪い下着や繰り返しの抗生剤も背景になります。
逆効果なもの:腟内の洗浄(ビデでの洗いすぎ)や殺菌タイプのソープ。守ってくれる常在菌まで壊してしまい、再発しやすくなります。
年4回以上の再発、血の混じったおりもの、骨盤の痛みや発熱、薬が効かない場合は受診してください。検査は数分で済みます。
骨盤底筋体操(ケーゲル)を続けているのに効果がない
最も多い原因はやり方が違っていることです。多くの方が骨盤底ではなく、お腹・お尻・太ももに力を入れています。正しい収縮は「尿を途中で止めるように締めて、内側へ引き上げる」感覚で、お腹とお尻は動かず、呼吸も止めません。お腹に手を当てて5秒締めてみて、お腹が硬くなるなら別の筋肉が働いています。
効果的なメニュー:5秒締めて5秒休む×10回を1日3セット+咳やくしゃみの直前の素早い1回。排尿中の練習は膀胱の働きを乱すため禁物です。
筋肉が動く感覚が全くない場合は、体操の前に評価と磁気刺激などの補助が必要なことがあります。努力不足ではなく、医学的に説明のつく状態です。
どれに当てはまるか分からなくても大丈夫です
症状はしばしば重なって起こります。気になっていることをそのままLINEでメッセージしてください。受診の必要があるか、診察で何をするかを、予約の前にお答えします。
このページは一般的な医療情報であり、診断ではありません。診察は英語またはタイ語で行われます。日本語でのサポートをご希望の場合は、ご予約時にLINEでお知らせください。メッセージでのやり取りなら、翻訳を使って症状を正確に伝えられます。ザ・フィットクリニック — EMSPHERE内 EM Tower 8階、BTSプロンポン駅直結。年中無休 10:00〜19:00。